会長挨拶

東山会会長就任にあたって

東山会会長:渡邉 澂雄
(わたなべ ちょうゆう)
昭和52年卒業 (第36回)

土屋前会長から、東山会会長のバトンを受け継ぐことになりました渡邉(旧姓:鵜飼)でございます。私のようなものが伝統ある東山会の会長を務めることになろうとは、全くの驚きでした。2年に一度の東山会の新年会は、同級生の故新美智秀教授と杯を交わして談笑するのが楽しみでした。新美先生から、「頼むぞ!」と言われたような気がします。微力ながら、先輩諸氏、理事、会員の皆さまのご支援とご協力をいただきながら、精一杯頑張ります。何卒、よろしくお願い申し上げます。

東山会は、1950年に機械系同窓会として発足し、現在まで70年を経て、会員も7200名を超えるまでになりました。国内外の企業、役所、大学、研究機関などで活躍される幅広い年代の方々によって構成される同窓会であります。東山キャンパスに豊田講堂があり、東山会に名誉会長の豊田章一郎さまがいらっしゃる。まさに、東山会は名古屋大学の同窓会の一丁目一番地といっても過言ではありません。

本年1月には、令和2年東山会総会・新年同窓会が、現役大学生・大学院生11名を含む131名の参加者を得て、名鉄ニューグランドホテルで開催されました。平成3年に現在の形の東山会新年同窓会第1回を開催してから、16回目でした。松尾清一 名古屋大学総長にご降臨をいただき、「激動する社会と大学:名古屋大学の挑戦」と題した特別講演を賜りました。松尾先生から、本年4月にスタートした国立大学法人東海国立大学機構に関してお話をいただき、未来に向かって発展する統合を表す方程式「名古屋大学×岐阜大学=無限大」をご教示いただきました。

自動車産業におけるCASE(コネクティッド化、自動運転化、シェア/サービス化、電動化)や電力業界における発送電分離を行う電力システム改革が、「百年に一度」の変革として話題になりました。

世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症も、スペイン風邪以来のまさに「百年に一度」の出来事であり、様々な活動が制限されています。このような中、本年5月に予定されていました関東支部の総会、および、全学同窓会が10月に開催する「ホームカミングデー」に合わせて東山会が開催する「東山へ帰る日」も延期を余儀なくされました。「不要不急」という判断では、同窓会の優先度は必ずしも高くなく、会食時の談笑による感染が危惧される中で、活動が難しくなっています。しかしながら、生物の進化においても、環境に適合したものが生き残ることが知られており、同窓会も現在の環境に適合することが要求されます。同窓会活動は、一度、活動が休止すれば、元に戻すことが難しくなります。制約が多い中でも、オンラインであっても、可能なことは何でも実施していくことが重要と考えます。本年10月には、全学同窓会行事として、第16回ホームカミングデイ「卒業生へ送る、名古屋大学の今」がWEB会議システムで開催され、大変好評でした。WEB会議システムも急速な進歩を遂げ、Remo Conferenceのように、仮想会議場にテーブルを多数設けて、人数制限内であれば、参加者はどのテーブルにも行って会話できるシステムもあります。学会のポスター発表や懇親会にも使用され始めています。オンラインの良さはインターネット環境のあるところであれば、世界中のどこからでも参加できることでしょう。東山会でも、関東支部ー本部ー関西支部を連携して、全国東山会懇談会のような形で、一度試してみたいものです。

東山会の母体である名古屋大学工学部機械系学科・大学院機械系専攻は、平成29年4月よりの改組に伴い、3年・4年時における、機械システム工学、電子機械工学、航空宇宙工学の3つのコース別教育が廃止され、同一の教育を受けた機械・航空宇宙工学科の卒業生として、来年3月に卒業します。これに伴い、従来の機械系同窓会「東山会」、電子機械同窓会「伊吹会」、航空系同窓会「高翔会」の各同窓会で、将来に向けた同窓会の在り方の結論を近々に得ることが求められています。東山会にとっては、これもまさに、「百年に一度」の出来事でしょう。国立大学法人東海国立大学機構のように、各会の伝統を受け継ぎながらの発展的な統合が期待されます。

このような大役を務めさせていただくにあたり、個人の力だけでは到底できないことばかりです。先輩諸氏、理事、会員の皆さまの多大なるご支援とご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。

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