学内近況
大学の近況について
名古屋大学大学院工学研究科
機械理工学専攻
教授 社本 英二
昭和59年卒業(第43回)
平成16年4月の独立法人化に合わせて、名古屋大学でも多くの組織改革が行われました。まず、工学研究科では、高度で幅広い専門性に裏付けられた創造性と総合性を涵養する教育を目指し、「大専攻・大講座制」へ移行して教育・研究組織の再編成、新カリキュラムの策定などを行いました。この中で機械系の専攻では、これまでの機械工学専攻、機械情報システム工学専攻、電子機械工学専攻を統合し、機械理工学専攻と呼ぶ一つの大専攻になりました。この大専攻には機械科学分野、機械情報システム工学分野、電子機械工学分野が属し、それぞれの分野が2つの大講座から構成されています。この中で本同窓会の母体となるのは、機械科学分野、機械情報システム工学分野であり、前者は「先端材料・創製工学講座」と「環境・エネルギー工学講座」、後者は「生体力学・人間機械工学講座」と「マイクロ・ナノ機械システム講座」から構成されています。この大専攻では、同じく本同窓会の母体となる研究グループを含むマイクロ・ナノシステム工学専攻および計算理工学専攻と連携して、新たらしい知の創造を目指しています。なお、マイクロ・ナノシステム工学専攻は、従来のマイクロシステム工学専攻が時代の要請に合わせて名称変更したものです。
これまで、名古屋大学には多くの研究センターや研究施設が点在していましたが、地球環境負荷を低減した環境調和型の理想社会(エコトピア)を目指し、各種研究センターや研究施設、具体的には、理工科学総合研究センター、難処理人工物研究センター、高効率エネルギー変換研究センター、環境量子リサイクル研究センター、情報メディア教育センター等を整備・統合して平成16年4月からエコトピア科学研究機構が設置されました。機械系専攻からも複数の教員が兼務し、学生を含めて異分野の研究者とともに学際的研究を推進しています。
開かれた大学として地域社会との連携を推進することを目的に、名古屋大学社会連携推進室が平成14年5月に設置されていますが、平成15年10月には産学官連携の源泉として重要な知的財産の創出から活用までの新しい仕組みとして知的財産部が設置され、特許を初めとする知的財産を基に産学協同研究を活性化する方向がますます強められています。
一方、キャンパスについても、新校舎の建設に併せて老朽化した旧校舎の改修、改築が進み、大きく変化しています。機械系に関連しては平成14年度に2号館の改修が終了していますが、その隣の旧1号館跡にIB電子情報館西棟および南棟が完成し、来年には3号館の改修が始まる予定です。また、昨年キャンパス内に地下鉄名城線名古屋大学駅ができ、さらに平成16年10月には名古屋大学〜新瑞橋間が開通して地下鉄環状線となって交通の便が良くなっています。
上記のように、大学は激しい変革の時代を迎えています。今後とも、皆様方の温かいご支援とご助言を賜りますようお願い申し上げます。
大学院大専攻化後の新しい教育組織
2号館改修終了
平成14年末に機械系専攻がすべて2号館へ移動
豊講側から見たIB館(旧1号館)
地下鉄環状線開通(名古屋大学駅出入り口)