会員からの便り

名古屋大学医学部附属病院
医員(研修医)
鈴木 淳志
平成7年卒業(第54回)

医師臨床研修

 平成7年に学部を卒業、平成9年秋に博士課程前期を修了した後、平成11年に名古屋大学医学部医学科に入学致しました。平成17年に医学部を卒業し、現在は名古屋大学医学部附属病院にて研修医として働いております。工学部および工学研究科在学中は菊山功嗣教授の御指導のもとで、ガスタービンロータディスク冷却流に関する研究をさせていただきました。学生として13年半名古屋大学に在籍し、研修医としてさらに2年間名古屋大学に在籍して参ります。工学部入学時には想像もしなかった形で名古屋大学に長く在籍しております。

 近年、医師の研修制度のあり方が問題となっていましたが、平成16年から新医師臨床研修制度が創設され、臨床研修が必修化されました。旧制度では4割程度の出身大学関連の単一診療科によるストレート研修を受けていました。新制度では幅広い診療能力を身につけるために内科、外科および救急部門(麻酔科を含む)、小児科、産婦人科、精神科、地域保健・医療の研修が必修化されています。この必修科を中心に複数の科をローテートする方式をスーパーローテートと称します。名古屋大学とその関連病院では30年以上前から多くの新人医師が大学病院以外の病院でスーパーローテートの研修を行う「名大方式」を行っており、この名大方式を厚生労働省が新医師臨床研修制度に取り入れたと言われています。

 名古屋大学医学部附属病院では4週間を1タームとして、1年目の研修医は内科7ターム、外科2ターム、小児科1ターム、麻酔科3タームの研修を行い、2年目は産婦人科、精神科、地域保健・医療が必修で、他の期間は選択した科で研修を行います。2年目の選択の期間は、1つの科で長く研修することも、多くの科をローテートすることもできます。

 2年間の研修中に専門とする診療科を決め、研修終了後は他の病院に勤務する場合が多いのですが、診療科によっては大学の博士課程に進学することもあります。

 ローテート研修のほかに研修医の重要な業務であり、実際の症例から学ぶ場として救急外来があります。1、2年目の医師が中心となり、上級医の指導を受けつつ診療にあたります。今年度の1年次研修医は宿直と休日の日直をあわせて週に一回程度の割合で救急外来の当番が巡ってきます。

 よい医師になるために「もっと努力せねば」と思わせられる日々が続いております。


厚生労働省:「新たな医師臨床研修制度」のホームページ
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/rinsyo/index.html

名古屋大学医学部附属病院:卒後臨床研修ネットワーク参加者募集のご案内
http://www.med.nagoya-u.ac.jp/hospital/html/boshu/index3.html

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