平成22年度 東山会会報

新任の先生の挨拶

工学研究科 機械理工学専攻
機械情報システム工学分野
生体力学・人間機械工学講座
安全知能学研究グループ

岡本 正吾 助教

 平成22年4月に、東北大学より、機械理工学専攻・安全知能学研究グループ(山田・大日方研究室)に助教として着任しました。

着任したばかりで、名古屋大学の印象を申しますと、東山キャンパス周辺は、東山公園・山の手グリーンロードなどの緑と、多数の大学との調和が、都市においても実現されており、見事です。仙台に比べると、夏の暑さには参ってしまいますが、国内有数のスキー場が近隣県にあり、冬には、東北大学時代と同様にウィンタースポーツを楽しむことができると安堵しております。

さて、わたくしはハプティクスの研究に従事しております。ハプティクスとは、"触れる"ことを核とし、その関連テーマを分野横断的に研究する領域です。ハプティック・インタフェースは、視覚・聴覚の代替および機能補助としての研究が盛んに行われてきましたが、近年では、感性と情動を伝える方策として注目を集めております。今後、従来の映像や音声に加え、情動を揺さぶるメディアの普及が一層進むものと思われます。しかしながら、このような装置の普及は、必ずしもわれわれの感性を豊かにしてくれるものではありません。その理由のひとつには、われわれ工学者は、まだまだ明瞭かつ顕在化した感性・情動しか取り扱うことができずにいるからです。わたくしの名古屋大学への着任は、このような状況を打開し、新領域を創成すべく与えられたと思います。また、微力ながら、世界につながる、ものづくりクラスタである東海を担う人材の教育に尽力する次第です。

末筆ではございますが、東山会のご先輩方には、教育・研究において、ご指導を賜わりたく思います。

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