この度,文部科学省の21世紀COEプログラムに,機械系の専攻から申請した「情報社会を担うマイクロナノメカトロニクス」が採択されました. 今回は,プロジェクトリーダーであるマイクロシステム工学専攻の三矢保永教授に,プログラムの内容についてお話を伺います.



Q. はじめに21世紀 COE プログラムについて簡単にご説明をお願いします.

日本の大学を世界的なレベルの研究拠点に育成するために,文部科学省が平成14年度から始めた事業です. 機械系は今年度の対象分野に含まれていました. 機械・土木・建築.その他工学分野には,全国の大学・研究機関から106件の応募があり,機械系では合計11件が採択されました. 採択されたプログラムには研究教育資金が重点的に配分されることになります. 名古屋大学からは,マイクロシステム工学専攻が中心となり,機械系から1件を申請していました. 今回これが採択されたものです.




Q. プログラム「情報社会を担うマイクロナノメカトロニクス」について概要をお教え下さい.

21世紀には,産業構造,社会構造に大きな変革をもたらす基盤技術として,ナノテクノロジーの発展が期待されています. これに応えるために,ナノ機械科学(機械分野におけるナノ理工学)を探求し,マイクロナノメカトロニクス技術として融合し,高度情報社会のインフラストラクチャとなるシステム化技術を開発する研究拠点を形成します. システム化技術としては,マイクロナノメカトロニクスが主導して,その研究成果を最も有効に活用できる分野として,情報機械・情報知能化ロボット・生命情報医療の三つシステムを対象とします(図1).

図1 拠点形成の目的



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